お、高森です。
 突然ですが、みなさんお乗りのドロップハンドル車、変速はどのようにされますか?
・・・ブレーキレバーを動かす、と想像された方がほとんどだと思います。いわゆるSTIですね。
 しかーし、世の中にはSTIになじめず、古き良き(?)変速を楽しむ強者もいるのです!ほとんど絶滅危惧種ですが。
その変速機の名前は、Wレバー!クラブマンやランドナー、スポルティーフなど、古き良き時代の自転車は皆これで変速を行っていました。
 かくいう僕もその一人、Wレバーを愛用しています。
 
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 なぜデュアルコントロールレバー全盛のこの時代にダブルレバーなのか?理由を挙げてみましょう。
 1、変速関連のメンテナンスがとっても楽
 Wレバーはインデックスモードフリクションモードと2種類に分かれています。前者は変速の際、ワイヤーが動く範囲が定まっており、パチッパチッと音を立てながら変速します。8速のスプロケットを使っているなら、8速用のシフトレバーを使う必要があります。デジタルなイメージです。後者は、これぞ、Wレバー。シフトレバーはグニュ~、と動くのみで、変速は自分の勘で行います。ここでは後者について触れます。
 自分の勘で変速するものですから、ワイヤーの延びなんぞ関係ありません。最近変速しようとしたら音鳴りがする?変速のタイミングがおかしい?そうしたトラブルに頭を悩ませる必要はありません。いわばメンテナンスフリー。頼れるのは己の経験と勘のみ。慣れればスパッと変速が決まります。
 2、ブレーキレバーが左右に動かない
  は?と思われる方もいるでしょうが、僕はSTIの、「ブレーキレバーを左右に動かして変速する」という動作が好きになれません。ブレーキレバーがぐらぐら動くというのは、どうも、好きになれんのです。安全性は保障されているというのはようく分かっているのですがね(部内唯一のwレバー変速車に乗っている=周りはみんなSTI)。
 
 このリジッドな感覚が好きなのです。
 3、変速動作を楽しめる
 これが最も大きいというWレバー愛好者も多いのではないのでしょうか。変速の度にいちいち手をハンドルから離してレバーを動かす。人によっては、なんと不便で危険な行為か、というかもしれません。ですが、一度はまると理解できると思います。それが楽しいのですよ!
 
 WレバーとSTIの関係を自動車のミッション車オートマ車の違いで説明する人がいますが、うまい例えだと思います。
 運転を楽しみたいのなら、Wレバーで。多分世界が変わりますよ。
 また、Wレバーというとダウンチューブに取り付けられている姿が真っ先に頭に浮かびますが、僕のように特殊な部品を使えばステムに取り付けできます。
 
 こんなに魅力がいっぱいなWレバー!同期の間にもWレバー教を布教しているのですが、ことごとく断られます。理由は多分、
 
 やっぱりSTIと比べると不便
 
 だからでしょう。山岳地帯に行くと身に沁みます。登坂中、カーブを曲がると急に斜度がきつくなったりすると一撃で無力化されます。斜度の変化に耐え、ハンドルに体を引き付けるようにしてペダルを踏んでいる時に片手を放すなどという芸当は不可能です。山岳地帯では、時には谷底にチャリをぶん投げたくもなります。
 しかし、それでも僕はWレバー式変速を愛します。この記事をお読みの方もぜひ、試されてはみては。アラヤ、ラレー、ビアンキ、ブリジストンにもこのタイプの自転車はありますよ。