1、前書き
おっ、塩野です。
突然だがツアー班員諸君は正しいケミカル(オイル、グリス等のことである。)の使い方を理解しているだろうか。
何気なく自転車をメンテナンスする上で正しいケミカルの選択を出来ているだろうか。
メンテナンスの頻度はそれでよいであろうか。
自転車暦が長くともメンテナンスに疎い人はなんとなくで済ませており詳しい知識を持ち合わせていないことがよくあるものである。
合宿、練習において過酷な自転車の使い方をするため正しい整備は必要不可欠といえるであろう。
本記事ではメンテナンスについて理系っぽく(飽くまでもぽくである)記すことにより、理系学部のめんどくささについてツアー班員の理解を得ると共に、正しいメンテナンスとケミカル選びについて簡単に解説することにより、ツアー班員の正しいメンテナンスの習得を目指す。
2、目的
ツアー班員から理系学部の面倒くささについての理解を得る。
また、本記事により班員が正しいメンテナンスの習得を出来るようにする。
3、解説するケミカル
・KURE 5-56
・KURE チェーンルブ
・SHIMANO デュラエースグリス
・SKプランニング 超強力洗浄剤パーツクリーナー
4、用途解説
・KURE 5-56…チェーンの洗浄、防錆、金属部品の固着はがし(ペダル、ボルト等)、接点復活
一般家庭にはよく置いてある556であるが何にでも使えると勘違いされているところがある。
実はところかまわず自転車に使用することはよろしくなく、禁止箇所が多々ある。
石油系溶剤を含むことによりプラスチックやゴムを侵すため、タイヤやツールボトル、また、ブレーキワイヤーやシフトワイヤーにもアウターワイヤーの内側に樹脂ライナーが入ってるためにかけることをしてはならない。
またかなり蒸発残留分は少ないことにより長期的な潤滑はできないためチェーンオイルとして使用することは推奨されない。
ハブやヘッドパーツ、ディレイラーに使用することも中に封入されたグリスを洗い流してしまうため禁止である。
・KURE チェーンルブ…チェーンの潤滑
青色をした粘度の高いチェーンルブである。
粘度が非常に高いため、チェーンのコマ部分のみに可能な限り薄く塗り、浸透させた後、クランクを回転させながらチェーンから糸を引かないくらいまでウェスで拭き取ると良い。
・SHIMANO デュラエースグリス…ベアリングの潤滑、金属部品の潤滑固着防止
自転車用グリスの定番とされているものである。
各部品のボルトのトルクが十分にも関わらず異音がでる場合、音が鳴る箇所にこのグリスを塗りこみ締めなおすと解決する場合が多い。
樹脂に対する攻撃性が低く、まさに万能グリスと言ってもよい。
・SKプランニング 超強力洗浄剤パーツクリーナー…金属部品の脱脂、洗浄
840mlで180円弱と脅威の安さを誇る本品だが、WAKO’S等の高価格なパーツクリーナーと比べても値段ほど洗浄能力が劣らない。
556と同様にゴム、プラスチックを侵すためそういった箇所には使用してはならない。
また塗装面に使用することも避けるべきである。
フレームの汚れは、中性洗剤や専用のクリーナーを使って綺麗にするのが望ましい。
余談だがゴキブリが出た場合、パーツクリーナーをかけると脱脂効果と気化熱での冷却効果により一撃で駆除することが出来る。
だが家の中での使用はおすすめ出来ないため、シャンプーや中性洗剤で代用するとよい。
5、総括
ケミカルには使用用途というものがある。
間違った使用方法は部品の故障や性能低下を起こす。
部室に備えてあるケミカルについては本記事、または缶の裏側にある説明を参照の上、正しい使用方法を心がけることが必要である。
参考ページ
FAQ | 呉工業,http://www.kure.com/faq/556/index.html,KURE Engineering Ltd,2012年11月18日
KURE_5-56 – Wikipedia,http://ja.wikipedia.org/wiki/KURE_5-56,Wikipedia,2012年11月18日
参考文献の書き方,http://home.kanto-gakuin.ac.jp/~mmatsu/DataRoom/reference.htm,松下倫子,2012年11月18日
大学レポート・論文の書き方,http://www.report.gusoku.net,taka,2012年11月18日
自転車の注油禁止個所,http://www.bekkoame.ne.jp/~y.ohyama/mente/t12.html,CSO.ltd,2012年11月18日
各種グリースと便利な使い方,http://www.geocities.jp/taka_laboratory/20050725-grease/grease.html,Taka Yorozu Laboratory,2012年11月18日
ケミカル用品比較実験,http://www.sai-men.com/bakaken_kemikaruhikaku.htm,飯倉清,2012年11月18日
※使いやすくするためハイパーリンクは残してあります。